もっと私を見て・・・

 保健室で看護に当たっている看護師は、かつて病院勤めをしていた頃を懐かしむことがあるでしょう。病院で忙しく働いていた頃を反芻するにつれて、今の保健室での仕事は、まるで時間が止まったかのように退屈な時間を過ごしているという感覚を覚えるのではないかと思うのです。看護師として働けることは自分にとっての名誉なことであるけれど、忙しい職場でないと看護師という職業を背負っている者として物足りなさを感じることは無理もないことではないでしょうか。それでも、保健室に看護を必要としている患者が訪れるのならば、看護師としての職務を全うしていこうという意志を携えていき、自分の看護で健康になっていく患者の姿を見ることを自分への活力の素として捉えていくのだろうと考えられるのです。
 学校の保健室にて、学生の方に対して迷える子羊を救うかのような眼差しを向ける看護師がおられるでしょう。学生の方は、少人数で運営している保健室という限られた空間の中で、いい女が居ないかなあ、という淡い期待を抱くことが往々にしてあると思うのです。女性看護師もまた、「女性看護師が少ない所だから、学校のマドンナとして注目されるチャンスだわ。私のタイプの学生をかわいがるにはうってつけの場所よね」といった内に秘めたる欲望をたぎらせていくことがあるかもしれません。保健室を自分が好き放題にできる楽園であるかのように捉えていき、学生の方を自分の青春を謳歌するためのはけ口とすることがうかがえてくるのです。

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